ウェルテルの歌詞の意味を考察!いつになっても愛されない苦悩を描くHALVESの楽曲

ウェルテルは、双子のアーティストであるHALVESの楽曲です。
毎曲、文学的な歌詞の世界観が魅力のアーティストですが、ウェルテルもそんな歌詞の世界観を存分に楽しめる楽曲になっています。
HALVESもこの曲を発表した時に「歌詞を考察してみて下さい」と話していて、個人個人の様々な考察を楽しめる曲になってます。
そこで今回は、HALVESの楽曲であるウェルテルの歌詞の意味を考察していきたいと思います。
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この記事の目次
ウェルテルの歌詞の意味を考察!

ここからは、ウェルテルの歌詞の意味を考察していきたいと思います。
ウェルテルとは?
ここでまずあまり聞きなれない『ウェルテル』という言葉ですが、調べてみると、1774年にゲーテが執筆した『若きウェルテルの悩み』という小説から取っているタイトルのようです。
この小説では主人公の青年ウェルテルが、婚約者がいる女性を好きになってしまい、叶わぬ恋に絶望し最後には自ら命を絶ってしまうという悲しい話になっています。
この小説は当時ベストセラーとなり、小説を読んだ人が作品の内容に影響を受けて、自ら命を絶つ人が増えたという事態になるほどの社会現象となりました。
この時は小説に影響を受けた多数の人でしたが、著名人が亡くなった後に、後を追うように自ら命を絶つということはこれまでにも何度かあり、そのような事態を『ウェルテル効果』と呼ぶほどになっています。
日本でも尾崎豊さんやX JAPANのhideさんが亡くなった時にそのようなことが起きました。
ウェルテルとはそれほどの影響力を受けた小説からとられたタイトルであることを頭に入れておきましょう。
いつになっても愛されない苦悩を歌う
ゲーテが書いた小説の主人公のウェルテルのように、この歌の主人公も何らかの悲しい気持ちの中にいます。
1番ではそんな自分に自問自答しているような始まり方をします。
ウェルテルのようにこの歌の主人公も叶わない片思いをしているのであれば、その相手に対して好意は抱いているものの、到底かなわない恋であることを認識していて、「期待していない」「もう遅い」「悲しい」と歌っています。
現実は残酷と理解していて、世の中は嘘ばかり、幸せっぽく見えるものも実は偽物。
気分は最悪で孤独だと歌っており、歌の主人公は悲しみのどん底にいるような歌詞になっています。
目に見えるすべてが偽物に見えて、牢獄にいるみたいだと続いていきます。
2番でも続く自己嫌悪の中にある「君」の存在
2番に入っても同じように絶望の中にいる主人公ですが、相手のことはあきらめきれていない様子が2番では伺えます。
「君も悲しいの?」と尋ね、自分と同じ気持ちになっているのではないか感じる事で、自分の気持ちも少し楽になっているような感覚になっているいようです。
ただそれも自分でそう思い込んでいるだけで、保証なんてないと分かっています。
2番のBメロで1つポイントとなるのが、「僕はついに自由になった」という部分。
ここで急にフッと気持ちが軽くなっているような表現になっていますが、ゲーテが書いた小説のウェルテルのことを知ってからこの歌詞を聞くと、落ちるところまで落ちたということなのかなと思います。
小説の中ではそれが自らの命を絶つということになっていますが、ここではそこまでは言っていないような感じに聞こえます。
ただ2番のBメロは、小説で、ウェルテルが好きになった人から後に冷たくされるという事がありますが、その部分に内容が似ているように私は思いました。
この辺りは小説の内容を現代社会に置き換えて比喩として使われていると捉える事も出来ると思います。
不幸自慢、無駄に装飾、被害者避難等、いつの時代にも当てはまりそうな、世の中にいそうな人を表しているように聞こえますね。
ラストに向けて叶わぬ恋と理解する
ラストに向けてサビが盛り上がっていきますが、歌詞は似ていても「妄想」という言葉や「~いくんだ→~いたんだ」といった違いで、これまでの自分の考えは妄想で、実際にはありえないことを本当のことのように考えていたと主人公が気付いたところで終わります。
この部分も小説のウェルテルの内容と同じような歌詞になっていて、叶わぬ恋と思い知らされたウェルテルの想いが表れている部分です。

ウェルテル

嫌々
まとめ

今回はHALVESが歌う『ウェルテル』の歌詞の意味を考察していきました。
文学的であまり聞かない感じの歌詞が並び、難しく感じますが、ゲーテの小説『若きウェルテルの悩み』の内容を軽く頭に入れて聴いてみると、理解しやすくなる部分がたくさんあると思います。
HALVESが作る楽曲は歌詞の意味が分かりづらいものが多く、その分歌詞の考察も楽しい楽曲が多いですが、今回のウェルテルは比較的理解しやすい歌詞のほうかなと思います。
今後も注目のアーティストの楽曲なので、ぜひメロディも歌詞も楽しんで聴いてみましょう。
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