テトリス(重音テトSV)の歌詞の意味を考察!ボカロP柊マグネタイトの難解な曲

テトリスといえば、昔からすべての世代に人気のある定番のパズルゲームですが、そのゲームの内容やBGMをモチーフに作られた楽曲『テトリス』が、2024年の年末に入って注目されています。
この楽曲は、ボカロPの柊マグネタイトさんが、重音テトをフィーチャリングして作られたものです。
『重音テト』と『テトリス』
この二つのワードを聞いただけわくわくします。
重音テトは初音ミクに並ぶほどの有名なボーカロイドで、声はかわいく、イメージされたキャラクターの見た目も可愛い女の子になっています。
そんな重音テトの声の曲なので、メロディはノリがよく心地よいものの、歌詞はとても難解な内容になっています。
メロディの雰囲気だけでも十分楽しめる楽曲にはなっていますが、やはり歌詞の意味も理解して聴いてみたいという人もいるのではないかと思います。
そこで今回は、かなり難しい歌詞の内容ですが、私なりに解釈した『テトリス』の歌詞の意味を考察していきたいと思います。

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テトリス(重音テトSV)の歌詞の意味を考察!

ここからは、ボカロP柊マグネタイトさんが制作した楽曲『テトリス(重音テトSV)』の歌詞の内容を考察していきます。
「どうしてすぐ知ってしまう」現代のネット社会を嘆く歌詞
歌詞は難解で正確に理解は出来ていませんが、曲全体を通して、インターネット、SNS等から生まれる現代の問題について嘆いている歌詞だと思われます。
最初の「どうしてすぐ知ってしまう」はまさにそんなネット社会を嘆いている言葉で、自分も知ろうとしなくてもSNSやネットニュースして様々な出来事を、本当の事も嘘の事も知ってしまう。
また他人にも自分の事を知られてしまったり、歪んだ情報が伝わってしまったりするといったことを表していると思います。
「共振」というのは、ある物体が揺れているところに外部からの揺れが加わると、その物体の揺れが大きくなることを意味します。
その現象を、例えばネット社会の荒れたコメント欄なんかの比喩で表現しているのではないかと思います。
一人のコメントでは大した力はなくても、多くの人が誹謗中傷する事で大きな力を持ってしまうもので、人を追い込むところまでいってしまう怖い力です。
「更新で降る隕石抹消か?」という部分はテトリスのゲームを表していて、テトリス棒が上から降ってきて、ブロックを一気に消すところを表現しています。
そしてそれは、ネットの中でよくあるアップデートであったり、新しい情報であったりを手に入れる事で、古い嫌な情報を消すといった意味も込められているのかなと思います。
何でもすぐに古くなってしまう世の中です。
そんな世の中も、嫌な事をすぐに消すことが出来るとすればいいことなのかなと思いますね。
「興味ねえ」と歌うのは、現代の流行りに興味がないということ。
ただ「常備薬」と表現される流行りへの対応力がないので、ちょっと流行りのものに触れると受け付けずに結局駄目な方向にいてしまいます。
「超酷えフル見た目暗号化」は意味が分かりづらかったですが、最近は何でも切り取った情報や動画などが散乱していて、そういったことを表しているのかなと感じました。
「常識ねえ~」の部分もネット上の荒れたコメント欄のことをいっているのかなと思います。
LINEやネット上へのコメントを送信して、でもやっぱりやめたい時ってあると思いますが、そういった行為は笑えると皮肉ってもいて、自分に対してや周りの人たちに対して嫌悪感を持っていることが分かりますね。
そして「どうして~」と3つ続けて続きます。
一番最初に「どうしてすぐ知ってしまうの」と繋がっていると思いますが、この部分はネット社会で情報があふれている事を歌っているのではなく、人間性でひっかかってしまう事を歌っています。
「どうしてそんなことをするんだろう」と、周りにいる人の嫌な部分を愚痴っているようにも聞こえますね。
「近未来~」は、すぐに流行りは古くなるので、少し先に流行るものを知っている事が強いということでしょうか。
「小窓~」の部分は、多くの情報全ては把握せず、パッと見で得た情報を自分なりに多くしてしまい、時には人を追い込んでしまうほどの情報を作り上げてしまう現代の問題を表しているように思います。
「モンティホール」というのパッと見た時に感じたことと、実際の事実は異なるといった現象のことを指すので、まさに1つ前の歌詞と繋がっているなと感じます。
誰か助けてと訴えるサビ
サビ前で「テトリス」のリズムと言葉で遊んでいる部分が印象的で面白いですが、サビに入ると歌の主人公の辛い部分が吐き出されていきます。
またここまでずっと世の中に充満している不満を吐き出してきていますが、サビ前だけ「オイルマッサージ」や「ゆず添えて」と、今の癒しの瞬間はこれとばかりに歌い、少し世の中になるプラスの部分を表現しているようにも思いますね。
しかしサビに入り、何でも後回しにしたり、知らんぷりして物事から逃げてしまう自分のことを自分で非難しています。
また過去にあった出来事でも後悔したり、周りの人に迷惑かけてごめんなさいと謝ったり、自分の中の闇の部分を吐き出しているようなサビになっています。
MVではそんな歌詞でも重音テトが笑顔で歌っていて、そのギャップがちょっと怖くも見えますし、癒されもします。
2番に入り秀逸な韻を並べてまだ現代を嘆く
2番に入ると、1番で見せた歌詞に対して韻を重ねていきます。
1番で使われた「共振」「更新」
そして2番では「妄信」と「狂信」
意味は全然違いますが、面白い韻になっていますね。
2番では「推し」であったりその他好きな物に対しての情熱の注ぎ方が強い人に対しての歌詞になっています。
すぐに惹かれてしまう、熱しやすく冷めやすい性格や、何でも強く信じ過ぎて、自分ではまともと思っていても周りからは引かれてしまっている状態を表現しています。
そういった状態を経て、現代の社会に揉まれ、躁鬱の状態のような病んでしまった人を表現しているような2番の歌詞が続きます。
「SAD」は「悲しい」、「MAD」は「怒った」という意味
そして「行きたくない」は仕事などに行きたくないという沈んだ状況で、「生きたくない」というかなり気分的に落ちた状態になってしまっている主人公を表現しています。
「臨時休業~」は、かなり気分が落ちてヤバイ状態を表現しているのではないかと思います。
「臨時休業」は無断欠勤
「洗濯ボール」は手抜き
「ナイチンゲールの配信ゲーム」は正義を適当に行う表現
「名刺交換の名シーン」は頑張って仕事をしている(がストレスも溜まる)姿
「借金ボウルでチンチロハイボール」は、韻を踏んでいるということもありますが、チンチロハイボールは、ハイボールを注文した時にサイコロを振って、ゾロ目なら無料、偶数なら半額、奇数なら倍額とギャンブル性の高い飲み屋のメニュー。
借金するようなお金の無い状態で、ギャンブルを楽しんでいる状態を表しています。
ラストのサビに向けて精神不安定な状態を嘆く
2番のサビ前で、「温泉に行きたい」とまた一旦癒しの歌詞が入りますが、その後の2番のサビからラストに向けて、精神的に病んでしまっている状態を嘆く歌詞が続きます。
躁鬱の状態になっていて、何をやってもうまくいかず、もう「終わっている」と絶望に近い状態を歌っています。
「誰か助けて」「誰か許して」と被害妄想にも似た感情を抱き、自分の力ではどうしようもできない、誰か私のこの状態を助けて欲しいと訴えてます。
最後まで苦しい胸の内を歌い、救いのない状態で歌は終わってきます。
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まとめ

今回は、柊マグネタイトさんが重音テトで作った楽曲『テトリス』の歌詞の意味を考察してきました。
重音テトの声質やメロディが明るいので、ただ聴いていると軽快な曲に聞こえてきますが、歌詞の意味を考察してみると、心に抱いている深い闇を表している楽曲だということが分かりました。
ボカロ曲全体に言えることではありますが、歌詞の意味を考察するにはなかなか難解な曲ですね。
このギャップを生み出したボカロPの柊マグネタイトさんの才能に驚かされますし、ボカロの楽曲は歌詞の内容が暗いものでもどこかポジティブに聞こえてくるという楽曲としての面白さにも気づかされました。
この楽曲のリスナーは、歌詞の内容が良くて共感できるという人が多いようです。
今の世の中にはこのような闇を抱えてる人々が多い事にも驚かされました。
聴けば聴くほどクセになる楽曲です。
これからもじっくり聞いていきたいと思います。
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